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建設業が残業月80時間以上もある3つの理由

仕事

就職してからずっと施工管理として私は働いています。

なんで建設業は月80時間以上にもなる残業があるのか、業界にいる私にはもう当たり前になってしまっている感覚。「残業 多い 業種」とかでググると必ず建設業関係は上位にきます。

しかし、外側の人たちはわかんないですよね。残業が多いとは聞くけど、なんで?って思いますよね。

仕事をしている内側から、きちんと残業が多い理由をご説明します。

就活で建設関係に興味がある人はぜひ知識として読んでください。一回入ってしまうと抜け出すのは難しいです。

私が働いている会社は不幸中の幸いといいますか、残業した分は100%残業代として支払われているのでまだましです。基本給より残業代が多いという月もあります。

他のとこでは、サービス残業だとかみなし残業だとかそんなことがあるみたいなので。

では建設業(施工管理)が残業の多い仕事である理由を大きく分けて3つご説明いたします。

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理由1:完全週休二日制なのに、土曜祝日出勤がある

就活のときにリクナビやマイナビでいろんな会社のページの募集要項見ますよね?

そこには、完全週休二日制って書いてあるんですよ。でも、本当は土曜祝日も現場は動いているんです。

で、土曜祝日は全部残業として処理されているということです。

みなさん、通学路や通勤路をイメージしてください。新宿、渋谷みたいな巨大ターミナル駅使っていませんか?歩いている途中にマンション建設していませんか?

土曜も工事やってますよね!?そういうことなんですよ。会社はお休みだけど、現場は動くんです。

こういうことがあるので、就活生は会社説明会のときに先輩社員にきちんと「休日出勤はありますか?」って聞いたほうがいいと思います。

人事はあんまり答えないと思いますけど、先輩社員は答えてくれるはずです。私が先輩社員やってるときは答えていました。

じゃあ、1ヶ月の土曜の残業時間を計算すると

1日8時間労働×1ヶ月4回の土曜日=32時間/1ヶ月

毎週土曜日定時で働いたとして32時間の残業があります。

理由2:社内規定は9:00始業なのに現場は8:00から始まる

9時から仕事を始めましょう!っていう規定なのに、なのにですよ!現場は8時から朝礼が始まるんですよ!

8時から朝礼ということは、8時までにしっかりその日の段取りをしておかなければいけないわけで、

遅くとも7時半には事務所に来て、メールチェックやら図面の準備やらしないとスムーズに始まらないわけですよ。

ということで、朝から毎日1.5時間の時間外労働が発生します。ま、準備の時間がカウントされないこともありますので、朝の時間は1時間の時間外労働としましょう。

1ヶ月の朝の時間外労働時間を計算すると

1日1時間×24日出勤=24時間/1ヶ月

(出勤日は平日20日+土曜4日)として計算

毎日普通に現場に出るだけで24時間の残業が発生します。

理由3:朝~夕は現場管理→夜、翌日準備

現場の社員は最小限しかいません。余裕はまったくないのです。余裕のある予算が組めないし、組めたとしても人材がいない。

朝から夕方まではほとんど現場に出ずっぱり、安全巡視や記録写真撮影などの仕事をこなさないとなりません。

で、その日の作業が終わった17時以降からがようやく次の日以降の準備に入れるのです。

準備はこんなんやっています。

  • 本日の作業進捗の確認、翌日の作業打ち合わせ
  • 材料発注
  • 施工図作成
  • 立会検査願作成
  • 工程調整
  • 他業者さんとの取り合い

仕事内容に関しては後日、詳細を解説する記事を書こうと思います。今は、へーっと思っていただければ大丈夫です。

工事が始まる前に事前にやっておけないのか?という質問を現場経験の浅い上司から受けることがありました。(設計部門から施工になったから経験が浅い)

絶対に無理です。

日々、現場は変化していくもの。設計図があってもその通りに現場は作業できないのです。

ある程度の予測は事前にたてられますが、本決まりになるのは工事の直前です。

あらかじめ大量に発注していた材料が急に仕様変更になって使えなくなったとか、そんなん笑えないですからね。

では、準備に1日2時間かかり、土曜はつらいので早くかえるとします。

残業時間は

1日2時間×20日=40時間/1ヶ月

これで大きな残業の理由が出揃いました。

改善していくためには

では理由1から理由3の1ヶ月残業時間を足していきます。

32+24+40=96時間/1ヶ月

あっというまに96時間の残業時間がつみあがりました。過労死ライン(80時間/月)を超えています。

「働き方改革関連法案」が成立したことによって、残業時間は改善していかなければなりません。

改善しないと捕まります。建設業は2024年4月から働き方改革関連法案が適用されます。

直ぐに適用されないのは、東京オリンピックまでは死ぬ気で働けということなんでしょうかね。

働き方改革関係の記事も今度書きましょうかね。

施主が変わってこないと無理

改善するためには、施主の中身が変わってこないと無理です。

発注する側の工期や図面の精度、そして担当技術者のレベルがそろってこないとしわ寄せが工事をする業者へどんどん来ます。

ほとんどの工事の工期ってなんであんなにカツカツなんでしょうね?

私が担当した工事で余裕のあった現場は今まで一つもないです。突貫工事ばかり。常に忙しい。

それは品質も落としかねないし、危険も増えるのでやめて欲しいことこの上ないです。

トラブルがあっても何とかなる工期を設定していただきたいものです。

会社の努力も必要

工事業者も積極的に残業削減に取り組まなければ残業は当然なくなりません。

今、改善策として私の会社では新入社員の採用をめちゃめちゃ増やしています。私の時代より何十人も多く採用しています。

それは、現場に人材をもっと投入して、一人当たりの負担を減らし残業削減していこうという作戦のようです。

ただ、受注する工事件数も一緒に増えているので、今のところ全然1現場にかける人数は増えていません。

1人現場に増えれば、それは楽にはなるでしょうが1人分の人件費が今までより多くかかるということです。そういうことも踏まえて、営業には受注して欲しいですし、発注者には金額増の理解をしていただかないと困ります。

5年後10年後に効いてくるでしょうか。私はそのときまで働いているつもりはありませんがね。

まとめ

では建設業が残業80時間以上もある理由をまとめてみたいと思います。

  • 土曜祝日出勤がある(完全週休2日制なのに)月32時間の残業理由
  • 規定は9時始業なのに8時から始まる、月24時間の残業理由
  • 朝~夕は現場管理、書類は夜から、月40時間の残業理由
  • 単純計算で合計96時間の残業
  • 改善するには、施主と工事業者両方(もっといえば建設業全体)の意識が変わってこないと無理

ということがいえます。

施工管理に興味がある方、あくまで一例です。これは私の場合ですので、あなたの行きたい会社は違うかもしれません。

でも、よく調べることをおすすめします。入ってからでは後悔しますよ。

施工管理と無縁の方、こういう世界もありますよということを知ってください。そして建物が普通に建っていることにありがたみを感じていただけるとうれしいです。

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